特集 小児の不眠―眠れない子ども・眠らない子どもへの対策―
Ⅴ.眠れない・眠らない子どもたちへの治療の実際
睡眠導入剤とアリピプラゾールを用いた起床困難対策―起立性調節障害への支援―
神林 崇
1
,
岩渕 恵美
2
,
白井 謙太朗
3
1筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
2茨城県立こども病院
3土浦協同病院小児科
キーワード:
起立性調節障害
,
睡眠・覚醒相後退障害
,
オレキシン受容体拮抗薬
,
メラトニン
,
アリピプラゾール
Keyword:
起立性調節障害
,
睡眠・覚醒相後退障害
,
オレキシン受容体拮抗薬
,
メラトニン
,
アリピプラゾール
pp.1343-1346
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001839
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SUMMARY
▷起立性調節障害と睡眠・覚醒相後退障害はともに朝の起床困難を伴いその併存は高率でみとめられる.
▷睡眠・覚醒相後退障害の治療が睡眠導入剤とアリピプラゾールにより近年進展したので,起立性調節障害に伴う朝の起床困難も睡眠医療の視点からの治療で改善が見込める.
▷アリピプラゾールは元々統合失調症薬として開発されたが,早起きの作用は別機序であり,微量でもあるので安全性は高い.発育に伴い脳内の発達のアンバランスが是正されるに従い,内服薬は漸減中止も可能となっている.

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