Special feature 確実な供給のための最良の再生処理・単回使用
■Basis 最良の滅菌保証を知る
❶バリデーションとトレーサビリティ
-―なぜ必要で,どう実施するのか?
久保田 英雄
1
1東京医科歯科大学病院材料部 部長・講師
pp.186-191
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000321
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「医療現場における滅菌保証のガイドライン2021」(以下,ガイドライン2021)が2021年10月に発行された。今回の改訂では,滅菌保証についてより高い水準での管理が必要となっている。特に,品質マネジメントシステム(QMS:quality management system)という医療現場では耳慣れない考え方・仕組みを基に,滅菌管理部門で行う一連の再生処理で「器械は滅菌できているか?」,「再生処理を繰り返し行っても滅菌の質は変わらないか?」などについて,根拠を示せるようにしておかなければならない。そのためには,再生処理が正しくできていることを検証すること,検証された作業が手順通り,継続して行われていることを常に確認することが求められる。そこで,本稿では無菌性を保証するために必要な検証とは何か,そして,再生業務を記録するとはどういうことか,恒常的な品質管理には必須でありながら今まであまり意識されてこなかった,あるいは,実施が難しいとして行われてこなかった取り組みについて必要性や実際について述べる。
Copyright © 2022, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.