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内容のポイント Q&A
Q1 疾患の病態と自然経過は?
脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy;SMA)は5番染色体長腕(5q13)のsurvival motor neuron(SMN)1遺伝子の両アレル変異によって引き起こされる常染色体潜性疾患である.脊髄および脳幹のアルファ運動ニューロンの機能不全および不可逆的な喪失を特徴とし,進行性の筋力低下および萎縮を引き起こす.SMN1の低機能パラログであるSMN2遺伝子のコピー数は,通常,疾患表現型と逆相関する.以前はSMAは,症状発症年齢と最大運動機能の達成度によってタイプ別に分類されていた.
Q2 従来の治療とその効果は?
国際診療ガイドラインに基づき,運動機能低下に対する理学療法,車椅子,補助具,呼吸機能低下に対する人工呼吸(気管切開または非侵襲的陽圧換気療法),機械による咳介助,嚥下機能低下に対する経管栄養,脊柱側弯に対する脊柱固定術等が行われ,生命予後やQOLの維持が図られてきた.しかし,運動や呼吸機能を改善したり疾患の経過を緩徐にしたりする効果はなかった.
Q3 薬物治療とその効果,副作用,普及の可能性は?
SMNを強化する薬物療法として,現在3つの保険診療薬がある.ヌシネルセン(Nusinersen),オナセムノゲン アベパルボベク-XIoi(Onasemnogene abeparvovec-xioi;OA),リスジプラム(Risdiplam)である.乳児期発症の重症型で運動,呼吸,嚥下機能の改善を認めた.小児期以降の発症例でも機能改善や進行の遅延を認めた.副作用はヌシネルセンで水頭症,OAで肝機能障害,血小板減少症以外に重大なものはない.新生児スクリーニングも開始された.
Q4 薬物治療のADL,QOL,リハビリテーション治療への影響は?
治療薬は疾患の症状や経過を修飾し,リハビリテーション治療の適応や方法が複雑化している.薬物治療後のニューフェノタイプにおいて新たなゴールを見据えたリハビリテーション治療を実施する必要がある.薬物治療とリハビリテーション治療を組み合わせることにより,さらにADLとQOLを向上することが期待される.
Q5 今後の薬物治療進歩の可能性は?
追加治療の方法,タイミング,効果が検討されている.

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