最新版! 摂食嚥下機能評価─スクリーニングから臨床研究まで
1.No evaluation, no therapy! 問診,診察,スクリーニング,検査の流れ
青柳 陽一郎
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1日本医科大学大学院医学研究科リハビリテーション学分野
キーワード:
リハビリテーション医学
,
評価
,
診断
,
摂食嚥下障害
Keyword:
リハビリテーション医学
,
評価
,
診断
,
摂食嚥下障害
pp.551-553
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033060551
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はじめに
摂食嚥下障害を有する患者や高齢者は年々増えており,臨床現場では摂食嚥下障害の評価・診断ならびに治療のニーズが高まっている.近年,摂食嚥下障害患者の原因疾患も変化しており,フレイル,サルコペニアをベースにもつ高齢者の摂食嚥下障害,誤嚥性肺炎が増えている.
このような現状において,スクリーニング検査でのカットオフ値の再検証,機器を用いた客観的評価の妥当性・信頼性に関する新たな知見が出てきている.摂食嚥下障害のスクリーニング検査,嚥下造影検査(VF),嚥下内視鏡検査(VE)等の機器を用いた検査の重要性は増し,高解像度マノメトリー,嚥下CT等の比較的新しい評価機器の知見も増えている.さらに,咀嚼・喉頭挙上運動,舌筋・舌骨上筋群の筋量・筋力を定量的に測定するデバイスも新たに開発されている.
摂食嚥下障害の臨床にかかわったものの実際何を,どのタイミングで評価すればよいのか,疑問に感じている医療関係者は多いのではないだろうか.本稿では,連載「最新版!摂食嚥下機能評価-スクリーニングから臨床研究まで」の第1回として,なぜ評価が必要か,評価を用いて何をするのかを解説したい.
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