集中講座 評価法の使い方 シリーズ1 総論⑥・第7回
摂食嚥下障害
柴田 斉子
1
Seiko Shibata
1
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
キーワード:
摂食嚥下障害
,
評価
,
スクリーニング
,
重症度分類
Keyword:
摂食嚥下障害
,
評価
,
スクリーニング
,
重症度分類
pp.691-696
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201996
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摂食嚥下障害の適切な管理計画には,嚥下スクリーニング,ベッドサイドにおける臨床的評価,機器を用いた嚥下機能診断,摂食・嚥下リハビリテーション,観察による食事場面の評価が含まれる.
適切な管理計画の第一段階である嚥下スクリーニングは,肺炎の危険を低減することが報告されている1).嚥下のスクリーニングにはさまざまな種類があり,実施時期,実施者が異なっている.2006年にアメリカの言語聴覚士学会(American Speech-Language-Hearing Association;ASHA)が嚥下スクリーニングは,嚥下障害の可能性,専門職による評価の必要性,経口摂取の安全性,代替栄養手段の必要性を迅速に評価するための方法であると定義した2).また,患者に24時間のケアを提供し,食事時や薬の投与中にベッドサイドに立ち会う看護師が,嚥下障害関連の合併症の特定,管理,および予防において重要な役割を果たすことが報告されており,患者の嚥下障害または誤嚥のリスクを示す徴候を,看護師を含むチームで認識できるよう教育プログラムの重要性が言われている3).
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