連載 イチから学び直す医療統計・第9講
分散分析
長島 健悟
1
,
尾崎 達郎
1
,
佐藤 泰憲
2
Kengo NAGASHIMA
1
,
Tatsuro OZAKI
1
,
Yasunori SATO
2
1慶應義塾大学病院臨床研究推進センター生物統計部門
2慶應義塾大学医学部生物統計学
キーワード:
群間変動
,
群内変動
,
F比
,
分散分析表
,
交互作用
Keyword:
群間変動
,
群内変動
,
F比
,
分散分析表
,
交互作用
pp.327-334
発行日 2025年7月26日
Published Date 2025/7/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294040327
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臨床研究において複数の治療法の効果を比較したい場合,あるいは異なる患者群間の平均値の差を検討したい場合,分散分析(ANOVA)は広く用いられる統計手法である.分散分析は,複数群の平均値の差を同時に検定する方法であり,2群間の差を比較するt検定の一般化として理解されることが多い.本稿では,分散分析の基本原理や歴史的背景から始め,t検定や回帰分析との関係,数値例を交えての解説,実データへの応用,さらには医学研究での使用例や限界・注意点に至るまでを網羅的に解説する.

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