iPS細胞技術を活用したユニバーサル血小板製剤の開発と社会実装

Development & clinical implementation of iPS cell-derived universal platelets

血小板輸血を取り巻く環境と課題

　日本だけでなくアジアや欧米の多くの国々で，少子高齢化に伴い献血可能人口が減少し，輸血需要の中心となっている高齢者は増加している．他方，医療インフラが未整備な発展途上国では，根本的に輸血需要が満たされるような献血・供給システムが整っていない場合が多い．地球全体でパンデミックや自然災害，戦災等の発生頻度が高まるなかで，平時，有事を問わず，血液製剤の確保は世界的な課題となっている．