トピックス
iPS細胞由来血小板製剤の開発
中村 壮
1
,
江藤 浩之
1,2
1京都大学iPS細胞研究所臨床応用研究部門
2千葉大学大学院医学研究院先端研究部門イノベーション再生医学
pp.44-47
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208873
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はじめに
止血機能をもつ血小板は,重度の血小板減少患者の治療として輸血による補給が行われてきた.しかし需要の増大,献血者の減少,パンデミックなどが問題となり,安定した供給の確保は容易ではない.この課題解決のため,筆者らはiPS細胞(induced pluripotent stem cell)から不死化巨核球細胞株を誘導する技術を開発し,生体内の血小板造血の環境を培養内で模倣することで,臨床応用レベルの血小板造血に成功した.本稿では血小板造血における最近の知見と,iPS細胞由来血小板製剤の開発について解説したい.
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