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特集 ミトコンドリア――種々の疾患との関連と新規治療法のターゲットとしての可能性
ミトコンドリアを治療するナノカプセルの創製を目指して
Toward the development of nanocapsules that treat mitochondria
山田 勇磨
1
Yuma YAMADA
1
1北海道大学大学院薬学研究院薬剤分子設計学研究室
キーワード:
ミトコンドリアDNA(mtDNA)
,
MITO-Porter
,
ミトコンドリア移植
Keyword:
ミトコンドリアDNA(mtDNA)
,
MITO-Porter
,
ミトコンドリア移植
pp.451-458
発行日 2024年11月9日
Published Date 2024/11/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291060451
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ミトコンドリアDNA(mtDNA)の変異・欠損が原因となるミトコンドリア病は難病であり1),現在は対症療法が主流で,根本治療として遺伝子治療の実現が期待されている.この治療を実現するために,ミトコンドリアへ遺伝子・核酸などを送達するDDS(drug delivery system)が必要となるが,核,細胞質を標的とした研究と比較してその報告は少ない.本稿では,ミトコンドリアを標的とした遺伝子治療戦略に関して概説するとともに,筆者らが創製したミトコンドリア標的型ナノカプセル “MITO-Porter” を基盤とした “ミトコンドリアを標的とする核酸送達療法” の研究成果も紹介する.また,近年注目を集めているミトコンドリア移植(治療用ミトコンドリアを疾患部位へ移植する治療法)についても紹介する.
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