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特集 糖尿病の個別化食事療法を考える――糖質制限 vs. カロリー制限を超えて
カーボカウントからみた糖質制限法とカロリー制限法
Carb counting perspective on low-carb and calorie-restricted diets
川村 智行
1
Tomoyuki KAWAMURA
1
1あべのメディカルクリニック
キーワード:
カーボカウント
,
歴史
,
糖質制限法
,
カロリー制限法
,
バッシング
Keyword:
カーボカウント
,
歴史
,
糖質制限法
,
カロリー制限法
,
バッシング
pp.558-563
発行日 2024年8月24日
Published Date 2024/8/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290080558
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カーボカウントは,糖尿病診療における炭水化物量を計算する血糖管理方法であることは広く周知されている.本稿では,約20年間,カーボカウントの普及に努めてきた筆者の経験から,カーボカウントの視点から糖質制限法とカロリー制限法を考察する.カーボカウントは当初,食品交換表を重視する先生方からの批判を受けた.それは,糖質制限法が受けてきた批判と同じである.血糖管理のうえでは,カロリー管理よりも摂取する糖質量の管理が簡便で有効であることは明確である.また糖質量を簡単に見積もることを目指してきたカーボカウントの運用は,糖質制限法を行ううえでも有用である.糖尿病の療養指導は個別化が重要とされている.血糖管理に有用なカーボカウントや糖質制限法と,体重管理や脂質異常,高血圧などを予防するための食事療法は,フォーカスが異なるので個々の患者に合わせて併用するべきである.
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