Japanese
English
第1土曜特集 1型糖尿病――診療と研究の最前線
治療技術の進歩
カーボカウント最前線
Frontline of carbohydrate counting
黒田 暁生
1
,
松久 宗英
1
Akio KURODA
1
,
Munehide MATSUHISA
1
1徳島大学先端酵素学研究所糖尿病臨床・研究開発センター
キーワード:
カーボカウント
,
糖質
,
経験則
Keyword:
カーボカウント
,
糖質
,
経験則
pp.606-611
発行日 2022年5月7日
Published Date 2022/5/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28106606
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糖尿病の治療の3つの柱として食事療法,運動療法,薬物療法があげられる.なかでも1型糖尿病において食事療法は,インスリン療法に次いで重要な治療法であるといって過言ではない.食品に含まれる栄養素は炭水化物,タンパク質,脂質であり,三大栄養素と呼ばれている.なかでも炭水化物は,糖質と食物繊維より構成される.ほとんどの食物繊維はヒトにおいて消化吸収されないため,食後血糖値は糖質摂取量に大きく依存する.カーボカウントとは,食事に含まれる糖質量を把握することで食後血糖値の管理を行う治療法である.カーボカウントのみならず経験則に基づくフィードバック調節に基づく治療が重要である.カーボカウントでは,摂取エネルギー量を考慮しなければ体重増加をきたしてしまう可能性がある.糖質摂取量と摂取エネルギー量の両者を常に考えて治療に臨むべきである.
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