Japanese
English
特集 関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患の診断と管理
はじめに
Introduction
針谷 正祥
1
Masayoshi HARIGAI
1
1東京女子医科大学内科学講座膠原病リウマチ内科学分野
pp.761-761
発行日 2022年11月19日
Published Date 2022/11/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28308761
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- Abstract 文献概要
関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)患者が原疾患に加えて複数の合併症を有している状態は,multi-morbidityという概念で表現される.Multi-morbidityに含まれる疾患のひとつが悪性腫瘍である.一般人口と比較してRA患者で特にリスクが高い悪性腫瘍が悪性リンパ腫であり,わが国のRA患者は欧米諸国よりも悪性リンパ腫のリスクが高いことが複数の疫学研究で確認されている.RA患者では悪性リンパ腫以外にも,さまざまな分化段階のリンパ系細胞の異常増殖が認められ,それらを包括してRA関連リンパ増殖性疾患(lymphoproliferative disorders:LPD)とよんでいる.RA関連LPDについては以前から多くの研究が実施されたきたが,メトトレキサート(methotrexate:MTX)および生物学的製剤,ヤヌスキナーゼ阻害薬などの分子標的治療薬がRA患者に広く使用されるようになり,薬剤使用とRA関連LPDとの関連が大きな注目を集めるようになった.
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