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第1土曜特集 1型糖尿病――診療と研究の最前線
総論
わが国の1型糖尿病研究の歴史と展望
History and future prospects of research on type 1 diabetes in Japan
花房 俊昭
1
Toshiaki HANAFUSA
1
1堺市立総合医療センター名誉院長
キーワード:
NODマウス
,
膵生検
,
緩徐進行1型糖尿病
,
劇症1型糖尿病
Keyword:
NODマウス
,
膵生検
,
緩徐進行1型糖尿病
,
劇症1型糖尿病
pp.582-585
発行日 2022年5月7日
Published Date 2022/5/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28106582
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わが国の1型糖尿病研究者は,患者数の少なさを独創的発想と全国レベルの研究体制を組織することで克服してきた.本稿では,数ある歴史的成果のうち,欧米に伍して展開され,欧米の研究者からも高い評価を得てきた研究に的を絞り,①NODマウスの発見と1型糖尿病モデル動物としての確立,②生検膵組織を用いた成因研究,③わが国で発見された2つのサブタイプ:緩徐進行1型糖尿病と劇症1型糖尿病,の3項目に絞って概説する.また,それぞれの項目からわれわれが学ぶべき点について,筆者の私見を紹介する.先人が今まで築いてきた歴史から謙虚に学ぶことにより,わが国の1型糖尿病研究が新たな領域に到達し,今後ますます発展することを願わずにはいられない.
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