特集 おさえるトピックスはこれ! 糖尿病診療アップデート2025
糖尿病診療のホットトピックス
1型糖尿病アップデート―緩徐進行1型糖尿病を中心に―
及川 洋一
1
,
羽井佐 彬文
1
,
島田 朗
1
1埼玉医科大学内分泌内科・糖尿病内科
キーワード:
緩徐進行1型糖尿病
,
診断基準
,
治療介入
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
緩徐進行1型糖尿病
,
診断基準
,
治療介入
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.889-893
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001447
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Headline
・緩徐進行1型糖尿病は,糖尿病の発症(診断)後,数年かけて徐々にインスリン分泌能が低下し,最終的にインスリン欠乏状態に進行した膵島関連自己抗体陽性の1型糖尿病である.
・近年,緩徐進行1型糖尿病の診断基準が改訂され,インスリン欠乏状態に進行していないケースは緩徐進行1型糖尿病(probable)と判定し,インスリン欠乏状態に進行したケースのみを緩徐進行1型糖尿病(definite)と診断することになった.
・近年,緩徐進行1型糖尿病(probable)に対する治療介入のステートメントが公開され,インスリン療法のほかにDPP-4阻害薬やビグアナイド薬の使用が推奨された.
・免疫チェックポイント阻害薬使用患者では,外来受診時に高血糖症状の有無と血糖値を毎回確認し,検査に異常値(空腹時126mg/dL以上,あるいは随時200mg/dL以上)を認めた場合は速やかに糖尿病を専門とする医師(不在の場合は担当内科医)にコンサルトし,糖尿病の確定診断,病型診断を行う.

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