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第1土曜特集 CAR-T細胞療法の現在と将来展望
総論
CAR-T細胞の構築
Construction of CAR-T cells
保仙 直毅
1
Naoki HOSEN
1
1大阪大学大学院医学系研究科血液・腫瘍内科学
キーワード:
CAR-T細胞
,
共刺激分子
,
がん特異的抗原
Keyword:
CAR-T細胞
,
共刺激分子
,
がん特異的抗原
pp.845-849
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27710845
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がん特異的抗体の抗原認識部位とCD28などの共刺激分子およびCD3ζとの融合体であるキメラ抗原受容体(CAR)を発現するCAR-T細胞は,がん特異的抗原を認識して活性化し,がん細胞を傷害する.CD19を標的としたCAR-T細胞のB細胞性血液がんに対する効果は驚異的であり,すでにわが国でも承認された.本稿ではまず,CAR-T細胞の構築に関する基本的な概説からはじめ,次に,どのようなCAR,とくにシグナル伝達領域が最も望ましいのかについての最近の研究を紹介する.一方,CAR-T細胞の細胞内シグナルがいくら改良されても,細胞外領域が認識するがん特異的標的抗原がなければ,CAR-T細胞は開発できない.そこで,どのような標的が将来的に期待されているのかも紹介する.
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