特集 白血病診療の新展開
急性リンパ性白血病に対するCAR-T細胞療法
藤原 弘
1
1三重大学大学院医学系研究科個別化がん免疫治療学分野 特任准教授
キーワード:
CAR-T細胞
,
B-ALL
,
T-ALL
,
ゲノム編集
Keyword:
CAR-T細胞
,
B-ALL
,
T-ALL
,
ゲノム編集
pp.49-53
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.37.10_0049-0053
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治療抵抗性B細胞性急性リンパ性白血病(B-cell acute lymphocytic leukemia:B-ALL)に対して,B細胞分化抗原CD19を標的とするキメラ型抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)遺伝子導入T細胞(CD19 CAR-T)療法が劇的な臨床効果を発揮し1)-3),チサゲンレクルユーセル(キムリア®)が2017年の米国食品医薬品局(food and drug administration:FDA)に続き,2019年5月にわが国でも治療薬として承認された。患者体内でがん細胞を選択的に認識・殺傷し,自ら分裂・増幅するというユニークな効能に加えて,特徴的な有害事象プロファイルをもつ新たな“細胞製剤”の登場である。本稿では,詳細な臨床例の解析を基に,さらにその安全性と有効性を高めるべく研究開発が進められている急性リンパ性白血病(lymphocytic leukemia:ALL)に対するCAR-T細胞療法の現状を概説する。「KEY WORDS」CAR-T細胞,B-ALL,T-ALL,ゲノム編集
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