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第1土曜特集 CAR-T細胞療法の現在と将来展望
総論
CAR-T細胞治療のための施設要件と品質管理システムの構築
Facility requirements and installation of quality management system for CAR-T therapy
加畑 馨
1
Kaoru KAHATA
1
1北海道大学病院臨床研究開発センター
キーワード:
品質管理システム
,
FACT
,
細胞調製施設
,
リスクマネジメント
Keyword:
品質管理システム
,
FACT
,
細胞調製施設
,
リスクマネジメント
pp.850-854
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27710850
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現在承認されているCAR-T製品は自家由来製品であり,その原料となる患者細胞はそれぞれの医療機関により採取,調製,凍結が行われている.しかし医療機関より提供された原料細胞の品質が不良であった場合,製品の製造不良の原因となり,患者に不利益をもたらす可能性がある.そのため,医療機関には原料細胞の品質を保証し,問題が発生した際に遡及できるような品質管理システムを構築することが求められる.品質管理システム自体はさまざまな場面で活用され,ISO9001(品質マネジメントシステム)など多くのシステムが策定されているが,CAR-T細胞治療では,欧米などで導入されている細胞治療に特化したFACTの基準が参考となる.一方で,過大なシステムはコストや労力を必要とし維持の障害となるため,各施設の状況に合わせたリスクアセスメントを行うことにより,適正なレベルの品質管理システムを構築することが重要である.
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