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第1土曜特集 二次性心筋症──Present and Future
肥大を主徴とする二次性心筋症
心アミロイドーシスの最新の診療
The latest medical care for cardiac amyloidosis
遠藤 仁
1
Jin ENDO
1
1慶應義塾大学医学部循環器内科
キーワード:
トランスサイレチン心アミロイドーシス
,
99mTc-ピロリン酸(PYP)シンチグラフィ
,
トランスサイレチン(TTR)遺伝子検査
,
トランスサイレチン四量体安定化薬
,
核酸医薬
Keyword:
トランスサイレチン心アミロイドーシス
,
99mTc-ピロリン酸(PYP)シンチグラフィ
,
トランスサイレチン(TTR)遺伝子検査
,
トランスサイレチン四量体安定化薬
,
核酸医薬
pp.365-370
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27705365
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心アミロイドーシスは,予後不良の希少な二次性心筋症としてよく知られた疾患である.しかし実際,診断に至り,詳細な病型まで確定した経験は循環器医においてもそう多くないのではないであろうか.従来,診断には病理学的なアミロイド沈着の確認が必須であったが,本疾患を適切に疑い,生検を実施し,正確に病型を特定することは容易ではなく,治療手段がないことも重なり,本症の積極的な検査・診断は敬遠されてきた.しかし,非侵襲的な検査である99mTc-ピロリン酸(PYP)シンチグラフィの登場でトランスサイレチン心アミロイドーシスの診断は格段に容易となり,想像以上に本疾患が存在すること,またさまざまな疾患に潜伏していることが明らかとなってきた.さらに近年,本症に有効性を示すトランスサイレチン四量体安定化薬や核酸医薬などの疾患修飾薬が使用可能となり,本症を “treatableな心筋症” と捉え,正確かつ迅速に診断し治療を開始する意義がより深まっている.
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