FORUM 天才の精神分析――病跡学(パトグラフィ)への誘い・18(最終回)
デイヴィッド・リンチ
-―― “発症” する映画
斎藤 環
1
1筑波大学医学医療系社会精神保健学分野
pp.199-201
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27702199
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統合失調症親和者リンチ
デイヴィッド・リンチはカルト的な映像作家として,時に難解なその作風にもかかわらず,多くの映画ファンを魅了してきた.彼は映画史に残る数々の傑作群,『ブルーベルベット』『ワイルド・アット・ハート』『マルホランド・ドライブ』を,そして社会現象にもなったテレビシリーズ『ツイン・ピークス』を監督し,熱狂的なカルト人気と大衆性の双方を獲得してきた.イギリスの『ガーディアン』誌は,リンチを「現代における最重要映画監督」と評し,AllMovie社は「現代アメリカ映画製作のルネサンス・マン」と評している.
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