特集 子宮体がんup to date
4.リンチ症候群と子宮体癌
植野 さやか
1,2
,
平沢 晃
1
S. Ueno
1,2
,
A. Hirasawa
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科臨床遺伝子医療学
2兵庫県立がんセンター研究部
pp.1317-1327
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002337
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リンチ症候群女性では,75歳までに約3人に1人が子宮体癌を発症すると予測される。子宮体癌患者の5%程度はリンチ症候群と見込まれるため,子宮体癌患者の診療にあたっては常にリンチ症候群の可能性を念頭に置いておく必要がある。リンチ症候群では,積極的なサーベイランスによって,がんの予防効果が期待される。また,卵巣癌もリンチ症候群関連腫瘍の1つである。リンチ症候群は常染色体顕性(優性)遺伝形式を示すため,診断された本人のみでなく,家系全体に対しての遺伝カウンセリングや医学的介入が必要となる。
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