特集 乾癬-2017
臨床例
adalimumab投与中にVZV髄膜炎を発症した尋常性乾癬
田口 麻莉
1
,
村上 克彦
,
前川 直輝
,
國行 秀一
1浅香山病院 皮膚科
キーワード:
Aciclovir
,
ウイルスDNA
,
PCR法
,
乾癬
,
鑑別診断
,
髄膜炎-ウイルス性
,
帯状疱疹
,
Adalimumab
Keyword:
Adalimumab
,
Acyclovir
,
Diagnosis, Differential
,
DNA, Viral
,
Herpes Zoster
,
Meningitis, Viral
,
Psoriasis
,
Polymerase Chain Reaction
pp.1263-1266
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018134047
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<症例のポイント>varicella zoster virus(VZV)による神経障害は神経痛が広く知られているが、まれに髄膜炎・脳炎・脊髄炎などの中枢神経系合併症を発症する。われわれは尋常性乾癬に対するadalimumab(ADA)投与中に、VZV髄膜炎を発症した症例を経験した。自験例では、頭痛や髄膜刺激症状が先行し、2日後に左胸背部に水疱が出現した。髄液と水疱内容液のPCRにてVZV-DNAが多量に検出されたため、VZVによる帯状疱疹性髄膜炎と診断しえた。アシクロビル(ACV)を2週間投与した結果、後遺症を伴わずに治癒した。生物学的製剤投与中は帯状疱疹の罹患率が上昇するとの報告もあり、注意が必要である。
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