特集 生物学的製剤・副作用
臨床例
尋常性乾癬に対する生物学的製剤により生じた薬剤性神経障害と光線過敏型薬疹
萩原 ゆかり
1
,
新山 史朗
,
向井 秀樹
,
紺野 晋吾
1東邦大学医療センター大橋病院 皮膚科
キーワード:
Heparinoids
,
乾癬
,
光線過敏症(皮膚)
,
神経系疾患
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
経皮投与
,
日光皮膚炎
,
薬疹
,
Adalimumab
,
Betamethasone Butyrate Propionate
Keyword:
Adalimumab
,
Administration, Cutaneous
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Drug Therapy, Combination
,
Heparinoids
,
Nervous System Diseases
,
Psoriasis
,
Photosensitivity Disorders
,
Sunburn
,
Betamethasone Butyrate Propionate
pp.433-436
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014240731
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<症例のポイント>PASI 28.8の重症尋常性乾癬にアダリムマブを投与し、2回目に痒みは消失し、皮疹も急速に改善した。6回目にPASI 0となった著効例である。アダリムマブ投与7回目より起床時の浮動性めまいといった薬剤性神経障害が生じ、8回目に顔面、手掌などの露出部に限局する光線過敏型薬疹を呈した。生物学的製剤により、尋常性乾癬の治療は新しい時代を迎えつつあるが、有効性が認識され、多くの症例で使用されるにつれ、自験例のごとくさまざまな問題点も出てくると考えられる。使用する際には十分に適応や安全性を検討し、予期せぬ副作用出現に、十分な注意を払う必要がある。
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