発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001271732
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症例は20歳女で,帯状疱疹髄膜炎に対しアシクロビル(ACV)の静脈内投与が開始された.第4病日には解熱し,頭痛等の症状も改善傾向にあったが,第8病日より右耳痛が出現し,第12病日より右顔面神経麻痺と共に舌の前2/3の味覚低下や唾液・涙液分泌低下が出現した.Ramsay-Hunt症候群の併発と診断し,ACVの静脈内投与を継続すると共に,第13病日よりプレドニゾロンとビタミン剤の経口投与を追加した.しかし明らかな改善を認めず,ACVを第15病日に経口投与に変更,第22病日に中止,プレドニゾロンも漸減して第20病日に中止し,以後ビタミン剤のみを継続した.第25病日,軽度の右顔面神経麻痺と帯状疱疹部の痂皮脱落後の掻痒感を残したまま退院となった.血清中の帯状疱疹ウイルス抗体価は64倍に上昇していた
©Nankodo Co., Ltd., 2001