特集 生物学的製剤・副作用
臨床例
アダリムマブ治療中の患者に発症した再発性水痘
水柿 典子
1
,
高橋 宏征
,
中橋 佳子
,
加賀谷 真起子
,
高橋 博之
1JA北海道厚生連札幌厚生病院 皮膚科
キーワード:
Aciclovir
,
Crohn病
,
酵素抗体法
,
鑑別診断
,
水痘
,
帯状疱疹
,
Adalimumab
,
静脈内注入
,
再感染
Keyword:
Adalimumab
,
Acyclovir
,
Diagnosis, Differential
,
Crohn Disease
,
Chickenpox
,
Immunoenzyme Techniques
,
Herpes Zoster
,
Infusions, Intravenous
pp.417-420
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014240727
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<症例のポイント>アダリムマブやリツキシマブなどの生物学的製剤の臨床応用により、皮膚科を含むさまざまな科に目覚ましい治療の進歩がもたらされた。一方、TNFやIL-6は生体内で感染防御に重要な役割を果たしているため、これらが阻害されることで感染症のリスクが増加する。一般的に、水痘は小児期に初感染し終生免疫を獲得することにより、通常は水痘に二度罹患することはなく、神経節に潜伏していたウイルスが再活性化される結果、帯状疱疹として発症する。しかし高齢者を含む免疫力が低下した患者では、水痘の既往があるにもかかわらず再び水痘に罹患することがある。今回、われわれはアダリムマブ治療中の患者に発症した、再発性水痘の1例を経験したので水痘再感染の鑑別を含め報告する。
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