特集 自然消褪する皮膚病
臨床例
10年間経過観察し、自然消褪を確認した多発型若年性黄色肉芽腫
堀口 麻有子
1
,
落合 豊子
1日本大学医学部附属病院 皮膚科
キーワード:
黄色腫症
,
組織球症-非Langerhans細胞
,
自然寛解
,
鑑別診断
,
生検
,
組織球症-Langerhans細胞
,
待機療法
,
黄色肉芽腫
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Histiocytosis, Langerhans-Cell
,
Remission, Spontaneous
,
Xanthomatosis
,
Histiocytosis, Non-Langerhans-Cell
,
Watchful Waiting
pp.483-486
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016298351
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生後8ヵ月女児。生後3週頃から顔面・体幹に黄色調の皮疹が出現、徐々に皮疹の数が増加してきたため著者らの施設へ受診となった。所見では黄赤色の丘疹、結節が多発していたが、臨床検査では異常がみられなかった。一方、病理組織学的所見ではCD68陽性の組織球が増殖し、泡沫細胞、Touton型巨細胞を伴っていた。以上、これらもことから、本症例は若年性黄色肉芽腫と診断され、定期的に経過観察したところ、10年後に合併症なく、皮疹の自然消退が確認された。
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