特集 自然消褪する皮膚病
臨床例
生検後に自然消褪を認めた環状弾性線維融解性巨細胞肉芽腫(AEGCG)
池田 彩子
1
,
高橋 美咲
,
福田 英嗣
,
大原関 利章
,
向井 秀樹
1東邦大学医療センター大橋病院 皮膚科学教室
キーワード:
自然寛解
,
鑑別診断
,
生検
,
肉芽腫-巨細胞
,
白癬
,
皮膚疾患-足部
,
免疫組織化学
,
肉芽腫-環状
,
サルコイドーシス-皮膚
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Foot Dermatoses
,
Granuloma, Giant Cell
,
Immunohistochemistry
,
Remission, Spontaneous
,
Tinea
,
Granuloma Annulare
pp.495-498
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016298354
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53歳女性。3年前より右足背にそう痒を伴う皮疹が出現し、掻破していたところ拡大傾向を認めたため他院を受診した。ステロイド軟膏などの外用を受けるも改善しないため、今回、著者らの施設へ受診となった。所見では右足背に67×65mm大の軽度そう痒を伴う環状の紅斑局面が認められた。このほか病理組織学的所見、免疫組織化学所見を加味して、本症例はAEGCGと診断された。生検後に一部消退傾向を示したことから、無治療にて経過観察したところ、生検10ヵ月目には紅色局面は色素沈着を残し自然消退した。
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