特集 自然消褪する皮膚病
臨床例
強い炎症症状と膿瘍形成を伴い自然消褪したミルメシア疣贅
江川 清文
1
1北里大学
キーワード:
自然寛解
,
鑑別診断
,
膿瘍
,
皮膚疾患-足部
,
表皮嚢胞
,
胼胝
,
Myrmecia
Keyword:
Abscess
,
Callosities
,
Diagnosis, Differential
,
Epidermal Cyst
,
Foot Dermatoses
,
Remission, Spontaneous
pp.499-502
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016298355
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5歳男児。左足底に小丘疹が出現し、徐々にこれが増大し、歩行時痛を伴うようになったため近医を受診した。近医では足底疣贅としてヨクイニンエキス錠の内服を開始されたが、内服4日目より赤く腫れ、化膿がみられた。以後、内服を中止し、今回、セカンドオピニオンを求めて著者らの施設へ受診となった。所見より、本症例は小児の足底に単発したこと、臨床経過、特異的な臨床像から、炎症と膿瘍形成を伴うミルメシア疣贅と診断された。治療として切開排膿と壊死組織の除去を行うとともに、抗菌薬を1週間内服投与したところ、術後10日目に創はほぼ治癒した。
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