特集 結節性紅斑とその周辺
臨床例
クオンティフェロンTBゴールド(QFT-3G)が高値であったBazin硬結性紅斑
神崎 美玲
1
,
伊藤 倫子
,
飯島 茂子
1水戸済生会総合病院 皮膚科
キーワード:
Ethambutol
,
Isoniazid
,
Rifampicin
,
紅斑-硬結性
,
診断用試薬キット
,
多剤併用療法
,
インターフェロンガンマ遊離試験
Keyword:
Drug Therapy, Combination
,
Ethambutol
,
Erythema Induratum
,
Isoniazid
,
Rifampin
,
Reagent Kits, Diagnostic
,
Interferon-gamma Release Tests
pp.35-38
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014140546
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<症例のポイント>Bazin硬結性紅斑は皮膚結核疹の1つと考えられており、下腿に硬結を伴う紅斑を生じ、しばしば潰瘍形成を伴う疾患である。今回われわれは、クオンティフェロンTBゴールド(以下、QFT-3G)が結核菌感染の診断に有用であったBazin硬結性紅斑の1例を報告する。自験例では、皮疹部から結核菌が検出されず、全身検索でも肺結核など他臓器に結核性病変を証明しえなかったが、QFT-3Gが高値陽性で結核菌感染が示唆された。結核の標準的治療法に準じたリファンピシン(REP)、イソニアジド(INH)、エタンブトール(EB)の3剤による多剤併用療法が奏効した。活動性結核病変を伴わない結核疹に対する明確な治療指針はないが、結核菌感染が示唆される場合には積極的に結核の標準的治療を行うべきであると考える。
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