特集 痛みを伴う皮膚病
臨床例
Bazin硬結性紅斑と考えた症例
高橋 三起子
1
,
大東 淳子
,
曽我 富士子
,
池田 佳弘
1京都第二赤十字病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
下腿
,
紅斑-硬結性
,
紅斑-結節性
,
紫斑病-Schoenlein-Henoch
,
鑑別診断
,
診断用試薬キット
,
生検
,
病勢悪化
,
メス
,
インターフェロンガンマ遊離試験
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Erythema Induratum
,
Erythema Nodosum
,
Leg
,
Purpura, Schoenlein-Henoch
,
Prednisolone
,
Reagent Kits, Diagnostic
,
Disease Progression
,
Interferon-gamma Release Tests
pp.369-372
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017188324
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<症例のポイント>Bazin硬結性紅斑は、1861年にBazinが太った女性の下腿の皮下に硬結が存在する紅斑について記載したことが始まりである。当時はまだ結核菌は同定されておらず、1896年にDarierが結核菌あるいはその毒素に対する反応性皮膚疾患とする概念を提唱し、以来結核疹として扱われてきた。本態は小葉性脂肪織炎であり、結核菌によるアレルギーの関与が指摘されている。今回われわれは、53歳男性で、父親と妻に結核の家族歴をもち、当初は両下腿の結節性紅斑と診断していたが、その後、皮下硬結、潰瘍を生じ、本症と診断した1例を経験したので報告する。
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