特集 結節性紅斑とその周辺
臨床例
Behcet病類似の皮膚症状を呈したCrohn病
茂木 千紗都
1
,
船坂 陽子
,
上野 孝
,
金子 綾
,
大塚 洋平
,
伊藤 路子
,
高橋 陽子
,
川名 誠司
1日本医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Behcet症候群
,
Crohn病
,
大腸内視鏡法
,
紅斑
,
鑑別診断
,
Adalimumab
,
膿疱
Keyword:
Adalimumab
,
Behcet Syndrome
,
Diagnosis, Differential
,
Crohn Disease
,
Colonoscopy
,
Erythema
pp.39-42
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014140547
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<症例のポイント>Crohn病は消化管に潰瘍や肉芽腫性病変をきたす原因不明の疾患である。消化管以外に皮膚、眼、関節などが侵される。皮膚病変としては、口腔粘膜病変、結節性紅斑、壊疽性膿皮症などがみられる。Crohn病とBehcet病は、類似した皮膚病変を呈するために、時に鑑別に苦慮する。自験例は口内炎、結節性紅斑、毛嚢炎が出現し、当初Behcet病を疑った。しかし、経過中便潜血が陽性となったため、消化管内視鏡検査を行い、Crohn病と確定診断した。Crohn病とBehcet病との関連性について、過去の報告例を含めて考察した。自験例の皮膚病変はCrohn病に伴うものである可能性が高い。
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