呼吸器感染症2010 新たな脅威と必要な新知識
一般診療で見逃してはならないもの 肺結核
鈴木 克洋
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1国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 感染症研究部
キーワード:
Ethambutol
,
Interferon Gamma
,
Isoniazid
,
Pyrazinamide
,
Rifampicin
,
診断用試薬キット
,
多剤併用療法
,
X線CT
,
結核-肺
Keyword:
Drug Therapy, Combination
,
Ethambutol
,
Interferon-gamma
,
Isoniazid
,
Rifampin
,
Pyrazinamide
,
Reagent Kits, Diagnostic
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Tuberculosis, Pulmonary
pp.805-809
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010021266
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結核は飛沫核(空気)感染でヒトからヒトへと伝播する二類感染症であり、とくに喀痰塗抹陽性の結核は隔離入院の対象となる。結核の院内感染対策の第一は、肺結核の見逃しをなくすことである。2週間以上続く咳、痰、発熱が典型的な症状であり、糖尿病、担癌状態、免疫抑制薬や副腎ステロイドの投与、高齢が重要なリスク要因である。HRCT上の木の芽様所見は、活動性肺結核に比較的特異的な画像所見である。QFT検査は、結核感染有無の判定にきわめて有用である。治療は多剤併用化学療法で行うが、薬剤耐性、薬剤副作用、服薬コンプライアンスの問題点がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009