特集 Hirschsprung病類縁疾患―診断・治療最前線―
Hypoganglionosis(腸管神経節細胞僅少症) Hirschsprung病類縁疾患―Hypoganglionosisに対する歴史的な治療の変遷―
山田 洋平
1
,
出口 晴教
1
,
近藤 彩
1
,
熊谷 知子
1
,
伊藤 よう子
1
,
城崎 浩司
1
,
工藤 裕実
1
,
加藤 源俊
1
,
狩野 元宏
1
,
藤野 明浩
1
Yohei Yamada
1
,
Harunori Deguchi
1
,
Aya Kondo
1
,
Tomoko Kumagai
1
,
Yoko Ito
1
,
Koji Shirosaki
1
,
Yumi Kudo
1
,
Mototoshi Kato
1
,
Motohiro Kano
1
,
Akihiro Fujino
1
1慶應義塾大学医学部外科学(小児)
pp.1203-1206
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001024
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はじめに
腸管神経節細胞僅少症(hypoganglionosis)は,全腸管にわたって筋間神経叢における神経節細胞が正常腸管に比して小型であり,その数が少ない疾患である 1~3)。腸管神経節細胞僅少症の患者は,新生児期より腸閉塞症状を呈し,大部分の患者は生涯にわたり中心静脈栄養(PN)および腸瘻が必要となる。近年は,Hypoganglionosisの疾患概念に対する認知が向上し,患者の生命予後も改善されつつあるが,機能的予後は依然として満足のいくものではない。Hypoganglionosisは非常にまれな疾患であるため,重症度や外科的治療戦略,長期予後については十分なデータが存在しない。本稿では,Hypoganglionosisに対する診断と治療の歴史的な変遷について文献を踏まえて考察する。
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