特集 腸管不全症;基礎研究・臨床のトピックス
わが国における小腸移植の現況
阪本 靖介
1
,
栁 佑典
1
,
笠原 群生
1
Seisuke Sakamoto
1
,
Yusuke Yanagi
1
,
Mureo Kasahara
1
1国立成育医療研究センター・臓器移植センター
pp.1070-1073
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000980
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はじめに
腸管は常に外的刺激にさらされているために非常に免疫機構が発達した臓器である。それゆえ他臓器移植と比較し拒絶反応,また逆に移植片対宿主病が起こりやすい。手術手技,免疫抑制療法などの進歩に伴い小腸移植成績は徐々に改善してきているが,依然として他臓器移植の成績には及ばない。近年,腸管不全に対する腸管リハビリテーションプログラム(intestinal rehabilitation program:IRP)の発展とともに小腸移植を回避できる症例が増加し,逆に小腸移植症例数は減少傾向にある。
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