特集 腸管不全症;基礎研究・臨床のトピックス
スコアリングシステムを用いたisolated hypoganglionosisの病理診断基準
玉城 昭彦
1
,
孝橋 賢一
2
,
田口 智章
3
,
田尻 達郎
4
,
小田 義直
5
Akihiko Tamaki
1
,
Kenichi Kohashi
2
,
Taguchi Tomoaki
3
,
Tatsuro Tajiri
4
,
Yoshinao Oda
5
1福岡市立こども病院小児外科
2大阪公立大学大学院医学研究科診断病理・病理病態学
3福岡医療短期大学
4九州大学大学院医学研究院小児外科学分野
5九州大学大学院医学研究院形態機能病理学
pp.998-1004
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000966
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
Isolated hypoganglionosis(IHG)は,新生児期より腹部膨満や胆汁性嘔吐などの腸閉塞症状をきたすまれな先天性疾患である1〜3)。これらの症状は重篤で,かつ持続的であるため,うっ滞性腸炎を予防するための腸瘻造設および経静脈的栄養や経腸栄養を用いた栄養管理を長期にわたり必要とし,重症例は小腸移植の適応になることもある1,4)。IHGでみられる症状は非特異的であり,鑑別に有用な画像検査所見はなく,確定診断には病理診断が必要である1,4,5)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.