特集 小児外科疾患のQOL;最近の話題
Isolated hypoganglionosisにおける学童期以降のBishop-Koop型結腸瘻造設によりQOL改善を得た2例
高橋 正貴
1
,
岡本 眞宗
1
,
金森 豊
1
Masataka Takahashi
1
,
Masamune Okamoto
1
,
Yutaka Kanamori
1
1東邦大学医療センター大森病院小児外科
pp.519-524
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001195
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はじめに
Isolated hypoganglionosis(腸管神経節細胞僅少症,以下IH)の初期治療には,高位空腸瘻の造設が予後良好であるとのコンセンサスが得られている1)。Watanabeらのこの論文ではTreitz靱帯より50 cm以内に造設することで腸閉塞症状の改善が得られ,その後の10年生存率は100%であった。一方で,長期的な管理や追加の外科的介入については統一した方針がなく,議論が続いている。2015年以前に出生し,手探りで管理されてきた2例の学童期IH症例に対して,手術治療を行い症状緩和およびQOL改善を得たので,その経過を報告する。

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