特集 短腸症候群の診療における問題点
第118回東京小児外科研究会より
多職種カンファレンスによる慢性期短腸症候群の管理
田中 邦英
1
,
古田 繁行
1
,
川口 皓平
1
,
大山 慧
1
,
北川 博昭
1
Kunihide Tanaka
1
,
Shigeyuki Furuta
1
,
Kohei Kawaguchi
1
,
Kei Oyama
1
,
Hiroaki Kitagawa
1
1聖マリアンナ医科大学小児外科
pp.275-279
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000074
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
短腸症候群に代表される腸管不全を有する患児は,小腸移植を検討しつつ肝不全や敗血症といった致死的な合併症に注意しながら長期的な中心静脈栄養管理を要する(図1)。大量腸管切除術後,急性期(術直後期1))を脱することができた患児は,身体的のみならず社会生活に順応するうえでも多角的なサポートを要するが,全国的に多職種連携チーム医療は途上であり2),主治医に依存した診療となる施設が多いことが予想される。これらの問題点を解消すべく,腸管不全症例に対して多職種カンファレンスを開始したので,当施設におけるカンファレンスの現状や課題を報告する。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.