特集 ここまで来た！ 新生児マススクリーニングと対象疾患の治療
以前からの対象疾患―再検査，精密検査，そして治療
ガラクトース血症
齋藤 寧子
1
,
和田 陽一
1
,
市野井 那津子
1
SAITO Yasuko
1
,
WADA Yoichi
1
,
ICHINOI Natsuko
1
1東北大学大学院医学系研究科小児病態学分野
pp.1789-1792
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002163
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はじめに
ガラクトースは単糖類の一種であり，乳糖を構成する。乳糖は母乳や乳製品に多く含まれており，小腸腸管上皮細胞の刷子縁でグルコースとガラクトースに分解される。体内に吸収された後は門脈を介して肝臓に流入し，肝細胞内で代謝される。ガラクトースの吸収・輸送・代謝に関連する経路が障害されると血中のガラクトース値が上昇する。
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