特集 小児内分泌を楽しく学ぼう
症例から学ぶ小児内分泌疾患の診かた
新生児マススクリーニングで見逃される先天性甲状腺機能低下症
安達 昌功
1
ADACHI Masanori
1
1昭和大学病院小児科
pp.245-248
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001522
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はじめに
新生児マススクリーニング(MS)の最大の成功例が先天性甲状腺機能低下症(congenital hypothyroidism:CH)であり,多くの患児が効率よく発見され,レボチロキシンナトリウム(LT4)治療をうけている。最近のメタ解析では,1969~2020年の期間の全世界での有病率は10000出生当たり4.25であり,1969年に比して127%増加している1)。わが国ではTSH測定によるスクリーニング(TSH-based MS)が採用され,一部地域ではTSH・Free T4(FT4)同時測定が行われている。
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