特集 どうする? 小児の便秘・下痢
初期対応の実際
救急外来での便秘への対応
梶 俊策
1
KAJI Shunsaku
1
1津山中央病院小児科
pp.345-350
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000795
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受診形態
乳児から学童にいたるまで小児の急性の腹痛の原因として便秘の頻度は高い1)。時間外の救急外来では,便秘の児の多くは強い疝痛を訴えたために受診しており,乳児では急に不機嫌になり強く泣くことをくり返したり,幼児や学童では前かがみにうずくまるようにしてお腹が痛いと言い,冷や汗を流したり,顔色が青白くなったりしたりと,急性腹症を示唆する症状を訴えて受診する場合もある。受診時には腸蠕動がいったん収まって腹痛の間欠期になっている場合もあり,家ではもっと強く痛がっていたんですと保護者がすまなそうにされることもあるが,この場合でも腸重積症などの一部の急性腹症の可能性があり注意を要する。
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