特集 分子標的薬を極める
各論
膠原病・自己炎症症候群 自己炎症症候群
井田 弘明
1
IDA Hiroaki
1
1久留米大学医学部呼吸器神経膠原病内科
pp.217-221
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000763
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はじめに
自己炎症症候群(自己炎症性疾患)患者では,多くは発熱がみられ,関節・皮膚・腸・眼などの局所の部位の炎症を伴う。症状としては,感染症や膠原病に類似しているが,病原微生物は同定されず,また,自己抗体や抗原特異的T細胞も検出されない1)。代表的な疾患としては,疾患遺伝子が判明しているクリオピリン関連周期性症候群(cryopyrin-associated periodic syndrome:CAPS),家族性地中海熱(familial Mediterranean fever:FMF),TNF受容体関連周期性症候群(TNF receptor-associated periodic syndrome:TRAPS),メバロン酸キナーゼ欠損症(mevalonate kinase deficiency:MKD)などである2,3)。
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