疾患別• 知っておきたい皮膚科の検査とその評価法
5 自己炎症症候群(Schnitzler症候群,クリオピリン関連周期熱症候群)
神戸 直智
1
,
西小森 隆太
2
1関西医科大学,皮膚科
2京都大学大学院医学研究科,発達小児科学
キーワード:
自己炎症症候群
,
蕁麻疹関連疾患
,
Schnitzler症候群
,
クリオピリン関連周期熱症候群
,
NLRP3遺伝子
Keyword:
自己炎症症候群
,
蕁麻疹関連疾患
,
Schnitzler症候群
,
クリオピリン関連周期熱症候群
,
NLRP3遺伝子
pp.731-738
発行日 2017年5月31日
Published Date 2017/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000286
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自己炎症症候群は,反復もしくは遷延する発熱を特徴とし,一見すると感染症を思わせる特徴的な臨床症状を呈するものの,感染病原は検出されず,遺伝子の異常などによって自然免疫系が破綻することが疾患の基盤になっていると考えられている。その遺伝子診断は,研究班のホームページなどを通じて,実際には京都大学の小児科が検体受入窓口となり,また原発性免疫不全症候群のデータベースを診療情報登録の窓口として,これまで提供されてきた。しかし診療報酬の改定に伴い遺伝学的検査として,クリオピリン関連周期熱症候群などに関しては,地方厚生局長などに届け出た保険医療機関で行われる場合に限り,という条件の下ではあるが,遺伝子診断を保険請求できるようになった。今後はこの制度を活用して円滑に遺伝子診断を提供できるようにと考え,現在体制の整備が行われている。
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