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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅶ.血液・腫瘍性疾患
20.Langerhans細胞組織球症
Langerhans cell histiocytosis
坂本 謙一
1
SAKAMOTO Kenichi
1
1滋賀医科大学小児科
pp.933-937
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000678
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1 基本病因,発症機序
組織球症(histiocytosis)とは,単球,マクロファージ,樹状細胞が異常増殖(集簇)する疾患であり,その代表疾患がLangerhans細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis:LCH)である1)。組織球症の発見は1900年代に遡り,好酸球性肉芽腫,Hand-Schuller-Christian病,Letterer-Siwe病の3つの疾患として捉えられてきた。その後,この3疾患が全て組織球の増殖症であることが判明し,Histiocytosis Xに統合された。さらに,1980年代になり,これらの組織球が皮膚に常在するLangerhans細胞と同じくBirbeck顆粒をもつことが判明し,LCHの疾患名が確立した。
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