特集 これならわかる骨系統疾患とその周辺
各論
骨形成不全症
田波 穣
1
TANAMI Yutaka
1
1埼玉県立小児医療センター放射線科
pp.1637-1638
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001956
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はじめに
骨形成不全症は,brittle bone diseaseとも称される骨の脆弱性と変形を引き起こす骨系統疾患である。Brittleとは物が(硬いが)もろい,壊れやすいという意味を有し,骨形成不全の病態を表している。骨形成不全症の大部分は骨,皮膚,腱の細胞外マトリックスに最も多く含まれる蛋白質であるⅠ型コラーゲンのα1(Ⅰ)鎖とα2(Ⅰ)鎖をコードするCOL1A1とCOL1A2の変異によって引き起こされ,一部は蛋白質産物がコラーゲンと相互作用して,折り畳みや翻訳後修飾を起こす遺伝子の欠陥によって引き起こされる1)。
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