特集 これならわかる骨系統疾患とその周辺
各論
2型コラーゲン異常症1:脊椎骨端異形成症,軟骨無発生症,軟骨低発生症
窪田 拓生
1
KUBOTA Takuo
1
1大阪大学大学院医学系研究科小児科学
pp.1639-1641
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001957
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はじめに
2型コラーゲン異常症は,軟骨基質の主要な蛋白である2型コラーゲンをコードするCOL2A1遺伝子の病的バリアントによって発症し,胎生期に発症する重篤な周産期致死性疾患から,出生後や小児期に発症する軽症の疾患まで,さまざまな臨床表現型を示す。典型的な2型コラーゲン異常症の特徴としては,不釣り合いな低身長,骨異形成,特徴的な眼の異常,口蓋裂,小顎,難聴などが挙げられる。しかし,疾患の症状には大きなばらつきがあり,その臨床スペクトラムは,周産期致死から孤発性の関節疾患(関節炎)にまで及ぶ1~3)。基本的には常染色体顕性遺伝形式を示す。
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