Japanese
English
特集 整形外科領域の希少疾患診療
骨形成不全症
Osteogenesis imperfecta
二見 徹
1
Toru FUTAMI
1
1滋賀県立小児保健医療センター,整形外科
キーワード:
Bone fragility
,
Skeletal deformity
,
Type I collagen disorder
Keyword:
Bone fragility
,
Skeletal deformity
,
Type I collagen disorder
pp.1107-1115
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001841
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要旨:骨形成不全症(OI)の初発症状は骨折であることが多い。整形外科医として本疾患を見逃さないことがまず重要である。そのため,軽微な外傷で骨折を生じ,骨折を繰り返す小児に対しては,強膜と歯牙を調べ,家族の骨折歴を聴取する。鑑別診断上,最も重要なものは虐待である。OIの治療に際しては,小児科医と連携して,適応があれば早期に内科的治療(ビスホスホネート製剤など)を開始して骨折予防と骨質の改善を図る。また,長管骨の変形・弯曲が20°~30°以上あれば,荷重により骨折しやすくなるため,早めの変形矯正と髄内釘固定により骨折予防と立位・歩行の獲得を目指す。軽症例では生活指導や運動制限によりコントロールする。学童期,思春期より側弯・後弯などの脊柱変形をきたすことがあるが,硬性の体幹装具の装着は胸郭を狭小化し,呼吸機能を損ねるリスクがある。幼児期,学童期における体幹装具の使用は慎重に行う。
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