症例
先天梅毒を合併した超低出生体重児例
大野 由梨
1
,
小畑 慶輔
1
,
小西 恵理
1
,
森田 雄介
1
,
小笠原 宏
1
,
美馬 文
1
,
豊 奈々絵
1
,
西原 正人
1
,
鍋谷 まこと
1
OHNO Yuri
1
,
KOBATA Keisuke
1
,
KONISHI Eri
1
,
MORITA Yusuke
1
,
OGASAWARA Hiroshi
1
,
MIMA Aya
1
,
YUTAKA Nanae
1
,
NISHIHARA Masato
1
,
NABETANI Makoto
1
1淀川キリスト教病院小児科
pp.1666-1669
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001169
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はじめに
梅毒は重要な母子感染症で,胎児に経胎盤感染し流早産や出生後の水疱性発疹,肝脾腫,骨軟骨炎などの早期先天梅毒,2歳以降に発症するゴム腫性潰瘍,骨膜病変,神経梅毒などの後期先天梅毒の原因となる1)。今回,妊娠中期に母体の梅毒治療を開始され,直後に胎児超音波検査で先天梅毒を疑い緊急帝王切開術で出生した先天梅毒の超低出生体重児例を経験した。先天梅毒の超低出生体重児例は稀で,出生後の経過や治療の報告は少ない。近年,若年者の梅毒感染の増加が問題視されるなか,警鐘的な症例と考え報告する。
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