特集 How to Follow-up―ハイリスク児フォローアップの必修知識2023
疾患別・領域別のフォローアップ
退院時にみられる疾患・合併症のフォローアップ
脳室周囲白質軟化症,脳室内出血,低酸素性虚血性脳症
小畑 慶輔
1
,
鍋谷 まこと
1
KOBATA Keisuke
1
,
NABETANI Makoto
1
1淀川キリスト教病院小児科
pp.652-656
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000886
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はじめに
1990年より以前,新生児期発症の脳性麻痺の三大原因は未熟児(当時),新生児仮死,核黄疸といわれてきた1)。以後,周産期医療の著しい進歩があり,新生児黄疸の管理が進んだことで核黄疸はほぼ根絶され,早産児の救命率が向上したことで脳室周囲白質軟化症(periventricular leukomalacia:PVL)に代表される早産児型病変の割合が増加した2)。早産に伴う脳性麻痺の原因としてはPVLがもっとも多く,早産による脳性麻痺発症の80~90%を占めるとされる。ほかにも脳室内出血(intraventricular hemorrhage:IVH)後水頭症も脳性麻痺の原因となりうる。
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