特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
頸部領域
複数の頸部動脈破裂を生じたneurofibromatosis-1症例
成田 憲彦
1,2
,
堤内 俊喜
1
Norihiko Narita
1,2
,
Toshiki Tsutsumiuchi
1
1福井県立病院耳鼻咽喉科
2福井大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
頸部動脈破裂
,
神経線維腫症1型
,
血腫
,
血管造影検査
Keyword:
頸部動脈破裂
,
神経線維腫症1型
,
血腫
,
血管造影検査
pp.1118-1120
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001265
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はじめに
神経線維腫症1型(von Recklinghausen病,neurofibromatosis type 1:NF-1)は常染色体優性遺伝性疾患で,多発性神経線維腫やカフェオレ斑を特徴とし,骨病変・眼病変・脊髄腫瘍などさまざまな病変を呈する。またNF-1では動脈中膜平滑筋の脱落・菲薄化,弾性版の断裂,粘液様物質の沈着などにより容易に動脈破綻・動脈瘤を生じる。静脈も同様にわずかな外力で破綻し,腹部領域では術中失血死の報告もある。
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