Japanese
English
特集 病因・病態生理から読み解く腎・泌尿器疾患のすべて
Ⅳ.全身性疾患に伴う腎障害
26.Fabry病
Fabry disease
伊藤 由美
1
,
成田 一衛
1
Ito Yumi
1
,
Narita Ichiei
1
1新潟大学腎・膠原病内科
キーワード:
Fabry (ファブリー)病
,
ライソゾーム病
,
αガラクトシダーゼA(α-galactosidase A:GLA)
,
αガラクトシダーゼA遺伝子(GLA)
,
グロボトリアオシルセラミド(Gb3)
,
酵素補充療法
Keyword:
Fabry (ファブリー)病
,
ライソゾーム病
,
αガラクトシダーゼA(α-galactosidase A:GLA)
,
αガラクトシダーゼA遺伝子(GLA)
,
グロボトリアオシルセラミド(Gb3)
,
酵素補充療法
pp.313-317
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001047
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1 病因・病態
Fabry(ファブリー)病の疾患原因はX染色体上にあるαガラクトシダーゼA(α-galactosidase A:GLA)α-Gal Aの遺伝子(GLA)変異であり,X連鎖性遺伝形式をとる先天性代謝異常症である。ライソゾーム酵素であるα-Gal A酵素活性の欠損~低下により,基質である糖脂質,主にグロボトリアオシルセラミド(Gb3)やGb3の脱アシル化誘導体であるグロボトリアオシルスフィンゴシン(globotriaosylsphingosine:Lyso-Gb3)が分解されず,全身の細胞内に蓄積する。このことにより進行性の組織傷害からさまざまな全身症状を呈する。腎臓,心臓,脳血管などの主要臓器障害は患者の生命予後を左右する。
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