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特集 最近のトピックス2010 Clinical Dermatology 2010
4. 皮膚疾患治療のポイント
Fabry病の酵素補充療法
Enzyme replacement therapy in Fabry disease
今村 和子
1
,
安元 慎一郎
1
,
橋本 隆
1
Kazuko IMAMURA
1
,
Shinichiro YASUMOTO
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kurume University School of Medicine,Kurume,Japan
キーワード:
Fabry病
,
皮膚症状
,
α-galactosidase A
,
酵素補充療法
,
早期治療
Keyword:
Fabry病
,
皮膚症状
,
α-galactosidase A
,
酵素補充療法
,
早期治療
pp.121-124
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102586
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要約 Fabry病は,X染色体上のα-galactosidase Aの遺伝子の変異により,リソソーム内加水分解酵素α-galactosidase Aの活性が低下し,globotriasylceramide(GL-3)などのスフィンゴ糖脂質が全身の種々の臓器に蓄積されるために,四肢末端痛,被角血管腫,脳血管障害,心障害,腎不全などの症状を呈する難病である.近年,本症の病因である欠損酵素のα-galactosidase Aの酵素補充療法が可能になり,本邦でも2004年にアガルシダーゼβ(ファブラザイム®)が,2007年にはアガルシダーゼα(リプレガル®)が承認され使用されている.治療の早期開始は主要臓器障害進行の抑制に重要であると報告されており,その安全性と有効性は確立されつつあるが,治療効果の長期予後に及ぼす影響についてのevidenceはなく,今後のデータの蓄積が待たれる.
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